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初心者でもOK!

ラーメン店厨房のつくり方入門




1.はじめに
2.ラーメン店の厨房づくり
3.回転率アップ!繁盛店を生み出す厨房を作る
4.ラーメン店の厨房機器
5.ラーメン店の厨房とゾーニング
6.まとめ

1.はじめに

ラーメン店は全国に2万軒以上を数え、国内外食産業の業種別店舗数では4位にランクされている人気業態です。
人気ラーメン店はしばしばメディアに取り上げられ、営業時間には行列が絶えないなど大きな夢が広がる一方で、毎年多くの店舗が廃業に追い込まれており、実に4割が1年以内に、7割が3年以内に閉店しているという数字もあります。
一般的に経営が難しいとされるラーメン店で成功を納めるために、繁盛店の王道厨房を作っていきましょう。

2.ラーメン店の厨房づくり

 ラーメンという料理はかなり奥深く、スープの開発に限っても、その探求には際限がないとされています。
また麺の種類も多く、小麦粉から厳選したり、麺の太さや堅さ、長さ、麺に含む水分量など、こだわりを持てば持つほど奥の深い料理です。
スープと麺の相性が良くないと完成に至らない難しさを前提に、繁盛店を作り出すためにはお客さんを満足させられる一杯を生み出す厨房を計画しなければなりません。
それにはラーメン店が対象とする客層が、一般向けか、コアなラーメンファンか、若い男女向けかを定め、コンセプトを打ち出す必要があり、それに合わせた厨房計画が練られていくべきです。

3.回転率アップ!繁盛店を生み出す厨房を作る

ラーメン店もほかの飲食店と同様に店舗面積によって店内と厨房のレイアウトが変わってきますが、オーソドックスなカウンターのみの客席構成の場合、厨房も必要な機器だけを直線的に配置するタイプの厨房が最適です。
シンプルなメニュー構成にし、より早くラーメンを提供できる形にすることが、回転率を上げ、繁盛店を作り出す土台になります。直線型の厨房では、調理スタッフがすれ違えるくらいのスペースを確保し、なおかつ身体の向きを変えるだけでラーメン提供に必要な作業をすべて行えるイメージで設計すると良いでしょう。
一例を上げるとカウンター側に作業台となるコールドテーブルを配置し、スペースを挟んでガステーブルを置きます。
その反対側に、冷蔵庫、ローレンジ、シンク、ゆで麵機を並列させることで、効率的に配膳と下げ膳を行える厨房を実現できます。
小規模店であれば回転率の向上は至上命題となるため、無駄のない厨房づくりが必須です。
店舗面積を10坪以上確保できる場合は、L字型の厨房にして食器洗浄機を置いたり、作業スペースを設けるなどでより機能性を高めた厨房の実現も可能なほか、厨房に十分な面積が取れる場合は、厨房設備を2列にし、複数の従業員が分業的に作業することでさらに効率性を高めた厨房づくりも可能です。

4.ラーメン店の厨房機器

ラーメン店で必要になる厨房機器を見ていきましょう。
スープ用の野菜や鶏ガラ、トッピング用の食材を保存する冷凍冷蔵庫、収納スペースのある作業台もしくは冷蔵庫の機能を備えるコールドテーブル、ラーメン以外の調理を行うために必要になるガステーブル、スープを焚くローレンジ、2層シンク、ゆで麺機もしくはラーメン釜はラーメン店に必要不可欠な厨房機器です。
ラーメン釜は角型と丸形の2つのタイプがあり、丸形のほうがサイズが大き目でさし水をして効率的に使えるものもあります。
自動ゆで麺機はタイマーがついており、経験の浅いスタッフでも簡単に扱える点がメリットです。 自家製の麺を使う場合は製麺機を、下げ膳をスムーズに行うには食器洗浄機の導入を検討すべきですが、厨房のスペースや初期投資の面も含め、十分な検討が必要です。 手作り餃子をラーメンと並ぶ主軸メニューとして訴求するなら、餃子焼機は当然必要になります。
たとえばですが、餃子焼機の下に仕込んでおいた餃子を保冷しておく冷蔵コールドロアーを配置すると省スペースかつ、効率的なキッチンにできます。
また中華レンジと麺ボイラーを餃子焼機と並列させて配置し、餃子を焼き、麺をゆでながらラーメンに載せる野菜類の調理がスムーズにこなせるよう構成するなど、料理の提供までを逆算した厨房計画は、時間勝負になりがちなラーメン店に必須です。

5.ラーメン店の厨房とゾーニング

食器などの洗浄も含め、すべての処理を行うキッチン内は、それぞれのオペレーションが交錯しないよう構成する必要があります。
それは洗浄ラインも同様ですが、導入可能な洗浄機を店舗の内装と合わせて考慮し、カウンタースタイルの低いタイプにするのか、ボックススタイルの高さのあるタイプにするのか決めておきましょう。
作業台程度の高さとなるカウンタースタイルの洗浄機はボックス型と比べてスペックが落ちるため、それをカバーできる二層シンクを置くといった工夫をします。
シンク横に冷蔵コールドテーブルを置き、食材の保冷庫兼作業台として作業スペースにする手もありますので、実物を見ながら検討してみてください。

6.まとめ

どこで、どんなラーメンを、どのような厨房で作り、どのような客層に、どんな形で提供していくか。
ラーメン店のコアターゲットを決め、その客層を想定したスープづくりを行い、スープに合う麺を選んでいく。
そして厨房は繁忙状況に合わせてスムーズにラーメンとそのほかの料理が提供できるような構成にし、配膳計画を考える。さらに繁忙時とそれ以外の人員配置を想定し、お店全体のゾーニング計画を立てていくなど、ラーメン店づくりはやるべきことがたくさんあります。
厨房を設計する際は、目指すラーメン店のコンセプトとともに、回転率やオペレーションの効率化を実現できるかを十分考慮し、進めていきましょう。

---------居酒屋店舗におすすめの厨房機器はこちら---------

ゆで麺機

高い火力でお湯を沸騰させ、大量に麺をゆでる為の機械です。 素早い時間で連続調理ができます。

ローレンジ

高さ50cmくらいで、寸胴レンジとも言われる。 主にスープの抽出や保温に使用されます。

ガステーブルレンジ

クッキングラインの中心的な機器です。 スムーズな火力調整ができ、焼く、炒める等あらゆる調理が可能です。

炊飯器

日本人の主食とするコメの調理に必要な器具です。 調理過程は非常に単純であり、鍋に米と水を調合して加熱します。

餃子焼機

餃子を焼く専門機器のため、誰でも簡単に調理をすることができます。 フライパンなどに比べ焼く面積も広く、一度にたくさんの餃子が焼けます。