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初心者でもOK!カフェ厨房の作り方入門




1.はじめに
2.カフェの厨房機器
3.メニューによって選択の幅が変わる厨房機器
4.業態別で見るカフェ厨房スタイル
 ①コーヒー豆にこだわるお店の厨房
 ②王道系カフェの厨房
 ③複合系カフェの厨房
6.まとめ

1.はじめに

カフェの利用率が高まりを見せる中、スターバックスやドトールをはじめとする大手コーヒーチェーンの出店が相次いでおり、業界的には大手の寡占状態が進んでいます。
その一方でコーヒー豆の品種や産地にこだわったいわゆる「サードウェーブ」のトレンドに乗り、個人でカフェ(喫茶店)を出店する人も多く、飲食店の中でも注目を集めている業態の一つです。

2.カフェの厨房機器

カフェ開業時に必要な厨房機器は、冷蔵庫、製氷機、2層シンク、食器洗浄機、ガスコンロ、調理台、食器棚とコーヒーメーカー、エスプレッソマシン、焙煎機などです。
当然メニューや店舗の規模などによって必要なものは変わってきますが、衛生管理にも十分留意して用意しなくてはなりません。
シンクについては飲食店業許可の基準である幅45cm以上、奥行き36cm以上、深さ18cm以上の2層以上のものを設置する必要があり、スペースの使い方もポイントになってきます。 製氷機はアイスコーヒーなどの冷たいドリンクを提供するために不可欠です。
製氷機は作業台などと高さを合わせられるアンダーカウンタータイプやスタックオンタイプ、バーチカルタイプなど複数のタイプがあり、製氷能力も変わってきます。
製氷機の選び方は想定販売個数をベースに製氷機のスペックを決めるのがベターですが、製氷能力が高いものはサイズが大きくなり、店舗のスペースをつぶしてしまうこともあるので、注意が必要です。

3.メニューによって選択の幅が変わる厨房機器

焼き菓子を店内で調理し、提供する場合はオーブンなどが必要で、それに伴い排気フードを設置しなければなりません。
排気フードの設置はテナントによっては外壁の排気穴へ配管する工事を伴うケースがあり、実施する場合はコストが高くなります。
オーブンを設置する場所も、カフェの厨房作りのポイントです。
コーヒーメーカー、エスプレッソマシンの配置ですが、カフェ業態では主役といっても過言ではないこれらの機器は、来店客から見えやすい位置に置き、カフェの臨場感を伝えるパフォーマンスアイテムとして利用できます。
エスプレッソマシンは機器そのものの費用と給排水の接続、浄水器の設置工事などコストがかかる点、またオーブンなどを併用した場合の消費電力についても検討が必要であり、それによって厨房のレイアウトが大きく変わってくるでしょう。

4.業態別で見るカフェ厨房スタイル

①コーヒー豆にこだわるお店の厨房

コーヒー豆を厳選し、それを店内で焙煎して販売する業態を取るケースもあります。
こうした業態では店内でのコーヒー提供とともに、焙煎したコーヒーの販売を収入源とするケースがよく見られます。
例えば高田馬場にある店舗では、お店に入店するとすぐ左側に置かれた焙煎機があり、実際にコーヒー豆を焙煎しているシーンを見ることができます。
反対側の壁面には数十種類に及ぶコーヒー豆がディスプレイされていて、自家焙煎スタイルのコーヒー店をアピールするアイコンとなっています。
さらにカウンター席を設けることで、注文したコーヒー豆の焙煎を待つ間にコーヒーを楽しむこともできるなど、「コーヒーにこだわりのある」客層を取り込む店づくりが見て取れます。
こうした業態であれば厨房をコーヒーの提供に特化した形で最小スペースで構成できるため、厨房にかかるコストを低減できるでしょう。

②王道系カフェの厨房

おしゃれで明るい、欧米風、店主のセンスが光っているなど、いわゆる王道のカフェスタイルを踏襲するのであれば、他店にないオリジナルメニューで固定客を獲得したいところ。
そのために厨房にもお金をかけて設備を整える必要があるでしょう。
冷蔵庫や製氷機、コーヒー・エスプレッソマシンといったカフェに必要な設備のほか、ガスコンロやオーブン、調理台の設置が求められます。
菓子類やパン、ケーキなどをディスプレイするためのショーケースも、厨房機器とともに用意すべきです。
厨房も複数人が同時に入れる大きさで、それぞれが担当する持ち場を効率的に回せるよう、コーヒーマシン類、フードを作る作業台、洗い場などをシステマティックに配置します。
フードとスイーツ、そしておいしいコーヒーなどメニューの充実は、客単価の向上につながりますが、それを実現するために必要なのは、機能性と効率性を高めた厨房であることは間違いありません。

③複合系カフェの厨房

ブックカフェ、スポーツカフェ、ペットカフェといった業態では、サービス提供時間に対する課金となることがほとんどです。
こうした形態ではお客さんの回転率ではなく滞在時間を伸ばすことが売上向上につながる面があります。
いかに居心地よく、長く滞在してもらうために飽きさせない空間づくりに注力すべきですが、提供するドリンクや料理の質もおろそかにできません。
とりわけブックカフェでは料理を提供するお店もあり、飲食店営業許可を得ているケースもあります。
提供するメニューにもよりますが、店舗の規模とターゲットとなる客層を踏まえた厨房計画を立て、必要な機器を揃えましょう。
フリードリンクにする場合はフロアにアイスディスペンサーを設置したり、店舗規模が大きくなる場合は食器洗浄機の導入も考える必要があります。

5.まとめ

飲食店業態を取るカフェでは、食材の保存と食器の保管、そして料理を提供するために必要な機能を備えた厨房機器をそろえる必要があります。
目指すお店の形やターゲットとなる層を前提に、成功店を参考にしながら必要となる厨房機器を揃えて行きましょう。

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コーヒーマシン

圧力またはドリップ式でコーヒーを抽出する熱器具です。
品質の安定したコーヒーを大量に抽出し、淹れたての美味しさを長時間キープします。

コンロ

トップバーバーのみの形で、高さが180mm位のもの。
スムーズな火力調整ができ、焼く、炒める等あらゆる調理が可能です。

オーブン

食品全体を高温の熱で包み、食品の内部まで熱を浸透させ調理できます。
応用範囲が非常に広く、さまざまな料理プロセスに使用される機器です。

ショーケース

冷蔵または冷凍の機能を備えた陳列ケースです。

サプライ

コーヒーアートやフリーザー等、カフェで使える便利な機器を集めました。